レゲトンは終わったのか？ー動くトレンドと今後の方向性について

This post was written by chiemin on May 19, 2015

その登場から十数年を経たレゲトン（Reggaeton）は、ラテンアメリカにおいて爆発的人気をほこる音楽ジャンルの一つとなった。日本ではあまり知られていない（もしくは人気が出ていない）ジャンルではあるが、そのキャッチーな歌詞と踊りやすいリズムで世界的ヒットとなったGasolinaなどは、日本においてもダンスクラブでよく流され、もしかすると多くの人が一度は聞いたことがあるのではないだろうか。これを歌うDaddy Yankeeはこの音楽ジャンルの先駆者として数々のヒット曲をたたき出し、El Rey de Reggaeton（レゲトンの王）として、不動の地位を確立するとともに、この若い音楽ジャンルの発展をリードしてきた。しかし昨今、レゲトンは伸び悩みつつある。今回この記事では、Gasolinaから十数年、発祥の地プエルトリコから汎ラテンアメリカ市場への人気の拡大、他の音楽分野との融合を経て、現在、他のジャンルへと取り込まれアイデンティティーを失いつつあるレゲトンについて、検討していく。