ラテン

ラテン音楽について―米国と融合する音楽界

This post was written by chiemin on March 28, 2015

2015年3月、The Economistのスペシャルレポートにて、「America’s Hispanics」が特集されました。この記事では米国の昨今の人口動態一般から労働市場、教育、政治から文化まで幅広い分野における、現在の米国ヒスパニック事情が取り上げられています。

いま、6人に1人がヒスパニック系と言われる米国では、これまでのように各ラテンアメリカ移民グループ間にて音楽の「棲み分け」がされるのではなく、汎ヒスパニック市場的なものが作られつつあると言われています。その代表格として先のレポートで取り上げられたのがロメオ・サントス。ロメオは母親にプエルトリコ人、父親にドミニカ共和国人を持つ、ニューヨーク州The Bronx地域出身のアメリカ人です。彼はもともとバチャタ界で一世を風靡したグループAventuraの ボーカルでしたが、2011年より正式にソロとして独立しました。その後の彼の米国ヒスパニック市場での活躍は、汎ヒスパニック市場および米国とラ米音楽の融合という部分において、とても象徴的な出来事となってきました。この記事では、バチャタの歴史を簡単に紹介した後、ドミニカ発世界的スターとなったAventuraの足跡、さらに独立後のロメオの音楽的実験と今後のバチャタの方向性について探索していきます。(と、私のおススメリストをおまけに付けます。) (さらに…)